キンモクセイが香る季節になりました。

仕事から帰るとき、最寄りの駅の前で、柿を売っているおじさんがいました。

台の上には立派な柿が並び、その下には「5個で200円」と書かれた紙が貼られていました。

僕は、柿が大好きなので、5個で200円という安さに足を止めました。

「これ、本当に5個で200円ですか?」
「まあ、食べて食べて」

おじさんは、それには答えずに、試食を勧めます。

僕は柿を食べながら、もう一度聞きました。
「これって、、」
おじさんは
「その柿は3つで1000円だけど、500円にしておくよ」
「!」
「じゃ、この5個で200円って?」
「それはこっちの柿」
おじさんは、離れたところに置いてあった小さい柿を出しました。

「なるほどー!そういうことか!」

どっちを買うかかしばらく考えてしまいましたが(暗算が苦手です)、思惑通りになるのが嫌で、5個200円の小さい柿を買って帰りました。

恐る恐る食べて見ると、十分美味しかったです。

ああいう人の心理をついた工夫した売り方、嫌いじゃないです。